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もっとスープカレーを食べたかった
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黎の軌跡
創の軌跡所感

Falcomのいつもの夏の宿題(※)の2021年度版、
今回は閃の軌跡4作、ファンディスク1作が完結して心機一転となる軌跡シリーズとなる

※軌跡かYsの新作

とりあえずノーマルで一周した、95時間だった。
社長が70時間くらいですよって言ってたのは何だったんだよ


▽シナリオ
ギルドの新人が主人公だった空の軌跡、新人警官の零の軌跡、そこまで大体悪い奴だった帝国の軍人養成学校の閃の軌跡ときて、今回は大体悪い奴だった共和国のちょい悪探偵が主人公だ

ちょい悪と見せかけて、実態はヤクザに騙された市民から依頼を受けて「ナシを付ける」元ヤクザの滅茶苦茶顔が広いご意見番のジジイみたいな仕事が大半だったりする

やり手のちょい悪探偵ヴァン・アークライド(24)の事務所にその日訪れたのは、お爺ちゃんの曰く付きのアンティークを集めたいという女子学生の依頼であった
アンティークを追う内、ヴァンは最近勢力を広げているマフィアに目を付けられていく事となる



- ヴァン・アークライド(24)

▽軌跡シリーズでの立ち位置について
社長がよくインタビューでナンバリングが切り替わると新規のお客様が入ってくるとは言っており、今回は新規歓迎の回となる

登場キャラはほぼ一新されたが、年表的には閃の軌跡4の直後に近い時期であり、閃の軌跡でトップの帝国が色々酷い事になったので影響は小さくない
隙あらばハン......2年前のあの事件か......みたいな事言うが、何も知らない登場人物もいるので、そっちを見たりして割り切って頂きたい


▽システム(全体)
若干のアクション要素が追加されたキャラビルド要素強めの一本道JRPG、というのが全体的な印象だろう

取り逃しがないように丁寧に警告を出しつつ、時間軸で切られた完全に一本道のパートを順番に攻略していく、バトル面ではフィールドで敵を殴ってスタンさせてからバトル開始して速攻終了してサクサク進めて、ボス戦で薙ぎ払われる構成だ

町の中で人間模様強めのお使い+戦闘をこなしていく時間が長い為、マップの比率というか作り込みは街中が中心、とはいえダンジョンも作り方変えたのかいつもより長くなった、ラスダンは床がめちゃくちゃ広くて辛かった


▽キャラビルド
またスマホのバージョンが上がった為、クォーツ(マテリア)絡みに仕様変更がかかった
(最近の軌跡シリーズはスマホで魔法を発動している)

キャラごとにホロウコア1個、クォーツ15個くらいのスロットを持っており、
ホロウコアでキャラの大体の傾向を決めて、
物理/魔法/防御/EXの4ラインにクォーツをセットしていく

各ラインにセットしたクォーツの属性値の合計によってスキルが増える、
属性が限定されるけど属性値2倍の枠もあるので、
そこでスキルというかキャラの方針が決まる、ここでどのスキル出すかが一番大きい

閃の軌跡は魔法もクォーツで決めてたので、パラメータを延ばすか、魔法覚えるかの選択があったが、今回は魔法は完全に分割されてシンプルになった
(魔法用のグラボが貰えるので、好きなグラボを刺す)

装備側では武器のオプションパーツ枠が増えた
が、道中はほぼ命中と魔法威力にしか影響しないので物理キャラは途中から一切変更しなくて問題なかったりした、というか敵のベース回避率みたいなのが異様に高いため、物理キャラで命中補正入れないのはあり得ない調整となっている


▽戦闘システム、バランス
わりと悪い

横っ飛びして3回ビンタして強ビンタしてスタン取ったら戦闘開始するだけのフィールドバトルは一旦置いておくが、戦闘は基本的にいつも通り、キャラごとにSPD計算されてターンが回ってくるコマンドバトルとなる
前評判の戦闘システムを一新しました!みたいなのは忘れて良い

装備や状態異常なども一新されて、インフレした戦闘バランスを取り戻そう!という意図は感じるのだが、どうも戦闘開始時のスタート位置とSPDのバランスがおかしい、あと死ぬほどバフデバフの状況が見にくい

敵に先制攻撃されると10連続攻撃されたり、こっちが先制取れないイベントバトルでは敵8体が連続行動してきて死んだり、大体ノーマルで3,4回殴られると死ぬバランスでこれは無いだろみたいな状況が目立つ
対策としては必殺ゲージ貯めといて開幕割り込み必殺で4vs8を4vs1にするのが有効、ちゃんとSPD稼ぐ装備にしても改善しなかったので正規の攻略は分からなかった

その後も最初から4vs1を想定しているのかボスが3回行動してきたり一生範囲ディレイ攻撃打ってきたりするので回復が間に合わなかったりする
耐久シールド張るのが前提になってる気がしてたんだが、耐久シールド技持ってるキャラが3人居たので、これはもうそういう想定らしい
単体強攻撃も殆ど無かったから蘇生と大回復も使う機会殆ど無かったな

ボスは常に何らかの状態異常を振ってきたんだが、別のその辺のヒントもないし無理やり殴り倒せるレベルだったし事前準備して挑もう!っていう風にはあんまりならなかった
3連戦目で即死振ってきた時はお前マジで止めろよってなった、あと死ぬほどバフデバフの状況が見にくい

いつものブレイブゲージとかアサルトゲージとかは一旦全部無くなった、ブーストゲージが3本あってブースト1本使うとそのキャラだけバフ、2本使うと割り込み必殺解禁、通常攻撃するとガンガン溜まる、スキル使うと何故か一切溜まらない、という調整、通常攻撃してほしかったんだろうな
ブーストもバフ扱いなので死ぬほどバフデバフの状況が見にくい


▽良い所
・演出など
予算と期間の問題なのか3Dモデルが固い雰囲気で人形劇っぽくなるのは去年までのF社まで!
今回は映画監督がスタッフに入ったのかカメラ位置とフィルタ側で対応してきて違和感が8割削減!凄い!

ここは気合入れてやるぞ!みたいなのが会話シーンとバトルシーンで目に見えていくつかあって良かった、閃3では本来絶望の涙を流すべきシーンでロボットが左右ブンブン丸してて酷かったからな

新規モデルはかなり可愛くされてる、例年はロリばかり、近年は13歳くらいから16歳に成長させた時の再登場時のモデルを作るのに心血を注いでいるメーカーだったが、今回は20歳くらいのキャラと主人公も可愛く作られてる



- 可愛くされた主人公とメインヒロイン

大手のテイルズオブアライズとか、トゥーンの何かをゴリゴリにかけて平面絵にフォーカスしたスカーレットネクサスと比べられると流石に固く見えるが、想像してたよりかなり良くなってた

同規模のアニメ系モデルRPGのライバルとしてはライザとかになるんだろうか、あっちと比べるとモデル作らないといけないサブキャラが死ぬほど多いイメージがあるので、ヒロイン真っ向勝負にされると不利な印象、毎回着実に良くしてはきてる

たまに余所見しながら百裂突きして台詞送るまでそのままとか4人で軽快に疾走しながら一生世間話してる無限トンネル編みたいなシーンはあるが、その手の台無し感はかなり減った

あと車オタクがいるっぽく、初めて着いた町を車の後部座席の真ん中子供視点からガラス越しランドマークを映す、みたいなちゃんとマップの空間全体使って流れてるシーンがあったり、バック駐車を丁寧に見せられたりする


・キャラ、シナリオ進行
主に主人公(24)が可愛くなった、零の軌跡は何かねっとりした話し方する新卒好青年、閃の軌跡は中二病全開、メンヘラスパダリ(創の軌跡)、と余裕がなかったり格好を付ける主人公ばっかりだった近年の軌跡シリーズにおいて、初めての余裕のある成人男性主人公となる

まあ黒歴史はあるんだけど、そこそこ周りを見る余裕があり、趣味を楽しむ幼さもある主人公が会話を回すのは非常に話を動かしやすい印象

また、年齢分布を見直したことでギャルゲー分岐もかなり抑えられた、以前はただのギャルゲパートだった部分が人間関係の構築パートになった為、異性と話してても恋愛脳の話ではなくちゃんとその人の背景エピソードとなり、対象もサブキャラへかなり拡大された


・ゲームスピードとプレイフィール
閃の軌跡は何故かゲーム全体のスピードがどんどん遅くなっていき、最終的にデフォルト50%、加速100,200,400みたいな設定となっていた、シリーズが進むごとに加速機能が進化していった

今回はエンジン変えたせいか、デフォルト95%、加速なし、みたいな感じとなった、最初は遅いが慣れるレベルになった
必殺技、大魔法、オート防御アップ演出などをスキップできないのしんどくない?というのは中盤からちょっと出てくるが、閃3初期版をやり直した時のような苦行感はない
→パッチで必殺技と一部魔法は対応された、いやまあそりゃ今まであった機能なんだから分かってるよね

また、フィールドバトル自体はちょっと単調だが、フィールドバトルと絡めて進化したコマンドバトルは動かしやすくなった、イースっぽい動きで敵をスタンさせてバトル開始、そのままフィールドを歩く感じで敵に近づきながらスキル選んで殴りつける、という指の動きは最終的にかなりスムーズ
ボタン押す回数減らせ!って叫んでる人が内部に居ると思う

あとゲーム内実績が増えた、マップで何かしたり戦闘したりで色々貰える構造で単調さを改善しよう、という感じ、作業的って程厳しいのはジャスト回避と戦闘中のタクティカルボーナスくらいだったかな


▽良くない所
・ニチアサ
閃の軌跡1でいきなりロボット召喚して乗り込んで空の軌跡信者にめちゃくちゃ叩かれたF社であるが(ロボに乗り込んだ奴の声優はユニコーンガンダムのパイロットだった)、CMなどに思いっきり出ているように今回は変身ヒーローである

前述の反省を活かしたのか、今回は70時間やって最後にクリフハンガー変身、以下次号!ではなく開始5時間くらいで変身する、心の準備ができてない内に叩き付けろ

で、章ボスは変身するの確定なので毎回敵が隠し玉使って主人公が金髪ヒロイン庇って殴り飛ばされて変身というのを4回くらいやるのはちょっと辛かった


・キャラビルド
単純にクォーツ組み合わせがちょっとムズい、というのもあるんだけど
(チュートリアルラッシュが良くなかった気がする)

今回クォーツ入れるスロットの総数が2倍に増えた関係でクォーツの交換用素材が終章入るまでマジで一切浮かない
レギュラー決め打ちでやらない限り、組み合わせで発生するスキルを試行錯誤ができるようになるのは終章の1個前だった

F社も分かってるのか、物理/防御/魔法/EXの4ラインの中でそれぞれの最強スキルみたいなのは1,2個しか無かったりする、物理ラインに火属性2倍スロット持ってる奴しかゴリゴリのスキル発動するの無理だよ、みたいな感じで自由度はそんなに高くなかったりする、次回作がキャラビルドの本番になるだろう

真面目に進めてるにも関わらず金が無さすぎて防具買わなかったりしたシーンも多かったので、キャラビルドについては全体的にいつも苦しみの中であった


▽感想(全体)
F社がアニメ系のモデルで等身高めの長編RPGをしっかり予算入れて現代的にアップデートしてきた、「PS4」で、といった感じ

今回は主人公が少し洋ドラ意識したのかみたいな立ち位置になってるお陰か、シナリオとか喋りにしんどい描写も減ったので雰囲気のバランスが良い感じ(変身はするけど)

戦闘とキャラビルドもバランス再構築しようとしてると思うんだがそっちはまだ叩き台って感じの大味さ、このシステム使った次回作で尖らせてくると思われる
次回は多分スロットは速攻で全部開くので、火属性クォーツ拾った!こいつ!みたいなストレートなトレジャー体験ができるでしょう

RPGなのに常に次回作への期待で締めるのも何か変な話かと思うのだが、
実際長編ラノベ的な話をガチガチにリニアな構造したRPGにして、そこそこまともなキャラビルドとベース部分の遊びやすさへの配慮のアップデートでやってるシリーズなので
次回が楽しみですね!で終わるのはF社的にも順当な感想だと思いたい、かしこ
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