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もっとスープカレーを食べたかった
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前回

ゼルダの伝説 Tears of the Kingdom
My Nintendo表記では150時間以上で、体感の達成度60%後半でクリアした感じ、
放置の際はホームに戻ってたのでこれは割と純粋なプレイ時間に近い


▽あらすじ
完全に前作と接続された続き物となる

前作にて百年ぶりの厄災ガノンに関する問題を全てを解決した英傑リンクであったが、今回は千年ぶりに復活した古の魔王ガノンドロフによって無茶苦茶にされた世界を何とかする為に力を取り戻さねばならない


▽前作との繋がり
シナリオは完全に直結しているが、できる限り本作単独でも問題ない形になっている

どうもオープニングのフル強化リンクは一切村人に話しかけずにパワーアップだけ消化して前作クリアしたっぽいので、大半の人は初対面となるし、リンク本人はいつも通り健忘症なので前作に会った要素も全部何それって聞いてくれる

リンクの事を知っているのは基本的に前作のメインクエスト登場人物、及び流石にそれは知ってるでしょという王城関係者のみとなる
その中でもリンクは勇者だった、この人はそれを助ける科学者だった、程度のカラーリングで協調される為、今作から始める人も意識したつくりになっている印象

- これは新キャラ▽システム
基本的には前作を踏襲している。
ライトなダークソウル、またはサバイバルオープンワールドにアクションゲームの主人公をそのまま放り込んだようなゲームとなる


▽マップ探検
今回は空と地下が追加され、ついでに地上にも洞窟が妙に増えて明記されるようになったため、概ね広さが3倍になった、前作の使いまわし分は変更考えるとその3割くらいに見える

それだと単純計算でプレイ時間が600時間とかになってしまう為、今回はオープンワールドお馴染み監視塔から上空まで大ジャンプできるようになった、塔ジャンプでエリアマップが可視化され、パラセールなどの移動手段でショートカットができるようになり、マップの移動単位が前作よりも大きくなった

一方で、マップの密度(敵と野良宝箱、ほこら、クエスト、コログチャレンジ)はやや希釈された印象を受ける。
主な要因としては広くなった分コログの総数が3倍になった訳ではなく、空に分散したり隠れてないチャレンジになったりしたのが大きいと思われる

個人的な方針としてはとりあえず塔とほこらは見えたらドンドン開ける、それだと全然マップの消化は進まないので、
その後改めておそらく内部的な適正レベルが酷くなさそうなクエストに向かってNPCに道を聞いて街道を馬で走っていき、道沿いのオブジェクトを消化していく、といった形で進めていった

ゲーム的にはマップ消化をやらないでガンガン進むとリソースが必要になった時に辛くなる、まあつまりバッグ拡張と防具強化と金が辛い、例によって即死ゲーなので最大体力だけ上げて進むのは辛そう

追加されたブラックリーチ地下においては、快適な気温と毒沼と完全な暗闇が歓迎してくれる。
視界は完全にゼロとなる為、視界を確保する為にはその辺で手に入る光の種をポンポン投げて進みながらエリア開放オブジェクトまで進んでいき、解放したエリア内は視野が確保される形となる、何か確保されないエリアもある

毒沼とエリア開放オブジェクトは暗闇でも見えるので無理やり歩いていけなくもないが、敵と崖と壁はマジで見えないのであまり横着すると死ぬ
エリア開放オブジェクトの密度は割と高めで、この暗闇は適度な抑圧として機能している(序盤は)、少なくともレジスト料理が1回MAX12分しか持たない凍死システムよりは適度だ


▽特殊アクション
・前作の主な特殊アクションは4種、爆弾(暴力)とピタロック(汎用)とマグネキャッチ(鉄専用)、アイスメーカー(水辺オンリー)であったが、今回は一旦全部リセットされた

・今回の主な特殊アクションは4種、鉄以外にも使えて何故か「くっつける」事も可能になったマグネキャッチことウルトラハンド、
武器と盾に何らかの素材をくっつけ強化するスクラビルド、
一定範囲の頭上に平面があれば頂上まで貫通ワープするトーレルーフ、
大体のオブジェクトを30秒くらい巻き戻すモドレコ、の4種類となった

・Twitterでトンチキマシンが乱造されてたのはウルトラハンドのせい、今回そこそこ自由に武器とかマシンにくっ付けて火を吹いたりするゾナウギア(古代遺物)がある為、それと合わせた結果があのトンチキマシン群となった。
なのでウルトラハンドは基本的には階段を作ったりマシンを作るのに使う、マグネキャッチより範囲が狭くて遅いのであまり攻撃には使用できない、鉄の箱持って殴る磁力の英傑は死んだ!

- 大体の人が初めて工作して良いよと言われる場面の分岐例・スクラビルドは武器折れすぎ少なすぎつまんねえのテコ入れ、丈夫な棒の先端に固い物をくっつけて殴れる
その代わりなのか武器は前作より折れやすい設定になった、丈夫な棒の先端に固い物をくっつけて殴ろう

これの関係で火矢とか爆弾矢がなくなり、普通の矢に素材をくっつける方式になった、物理強化も可能となった訳だが火矢を連射したい時は毎回素材選択が必要だったり素材が多すぎたりで、煩雑になったという点はある

まあ近接武器の選択肢がこれのお陰もあって3倍くらいになってる気はする、選ぶ楽しみというのは単純にあっただろう


・トーレルーフはこんなことがオープンワールドで許されるのかってくらい長距離を登れる、ロードが必要なレベルで登るのでこれは上限定の単距離ワープとなる。あまりにも許されないので慣れるまで時間がかかる
流石にいつでも空エリアまでワープできるぞ!とかのレベルではない、いつでも洞窟から出れるぞ!が代表的な用途

・モドレコはこんなことがオープンワールドで許されるのかってくらい無法、壁についてる歯車を逆転させようくらいなら可愛いものだが、ウルトラハンドで空から板落としてそれに乗ってから巻き戻して上に行けるというのは全てのギミックを破壊しかねないレベルで無法、実際ちょいちょい壊す

これはウルトラハンドできるものは大体対象になるので、どうやってオブジェクトの移動履歴保存してるのか全く分からない。チェックポイントだけ保存してるにしては曲線もしっかり出てるし

流石に記録してない単純オブジェクトはありそう、空から降ってくる石は一度触るまではいつでもたった今降ってきましたといった記録を持ってる


▽戦闘バランス
前作に輪をかけて厳しい、前作も青い敵に殴られたら即死するじゃん(体力が低いので)みたいな部分はあったが、今回は何故かその上の黒い敵が速攻出てくる。チュートリアル終わった瞬間の難易度が大幅上昇

イメージとしてはフィールドの最大難易度を10として、前作はチュートリアル終了時1~3だったのが今回2~5あたりまで上げられているイメージ、とはいえ敵はちゃんとノックバックするので1対1ならそうでもないのは続投

厄介なのは戦略の見直しを迫られた点、前作は近づきたくないから爆破の英傑となって爆弾で直接可燃物吹っ飛ばしたり上に陣取って上から爆弾を投げ込み続けたり磁力の英傑となって鉄の箱をめちゃくちゃ上から落としてスタートなどの、小拠点に対していわゆる先制攻撃をかましてやろう!という楽しみがあった

今回は直接的な暴力を振るう爆弾が実質削除された為、先制攻撃を取る機会が減ってちょっかいかけるかという気分になりにくい所がある。
無限熱源の爆弾が亡くなった事に加え、火矢が緩めの地域限定素材の要求となった為、可燃物の誘爆はあまり乱発しにくいしそもそも総数が減ってる

その代わりに戦車を作れるようになったとかはあるが、戦車毎回作るのはそこそこ重いので、主にはメインクエスト進行の四天王パワーが色んな意味でお手軽になっている
前作はクールダウンが激しくて温存する事が多かったが、今回は弱くていくらか連射できるようになり、回転タックルを10秒に1回撃つような感じとなった、どうあっても乱戦をしてもらう

- 戦闘が面倒になって三つ巴から逃げた英傑を見つめるゴーレム
あと四天王の偽物も付いてくるようになる、3人目がバディ入替じゃなくてそのまま付いてきた時は衝撃だった
つまり5人PTとかになる訳だが、仲間がめちゃくちゃ強い訳ではなく無敵のたまに攻撃してくれる盾として考えれば良い、弓だけクリティカル率高くて隙あらばダウン取るので悪辣

- 今回の相棒のフリザゲイラさん

▽限界UIについて
・相変わらずハードコアな独自仕様UIとなる、ブレスオブザワイルドに脳を戻すまで時間がかかった

・前作からリンクが持ってるシーカーストーン(という名前の石Switch)のパワー選択画面がリングメニューとなった、慣れると快適ではあるがSwitchのスティックの品質の都合上PS5とかと比べるとミスる事が多い気がする
ミスった時はどれもこれも重めのエフェクトがかかるので、やっぱ止めたい場合はBでキャンセルして戻る事を意識しないと結構ストレス、あとここにamiibo読み込み入ってるのはおかしくねえか

・アイテム増えすぎてポーチからアイテム選ぶの悲惨問題は、悲惨なのはそのままだがソートが強化された
よく使う順ソートが増えて、それがインベントリ画面と今回使う機会が増えた素材選択ショートカットに対応している為、中盤以降はソート+頭出しで欲しいアイテムを選ぶ事が出来る事もある、右スティックのページ送りと合わせて運用で対応したい

・マップは今回3層になった訳だが快適、ワープマーカーもDLCを買わずに3個まで設置できて便利

・今回の四天王パワーが専用コマンドではなくバディにタッチする方式になったのが最悪、前はジャンプ長押しとかだったのが今回はこっちから離れるように立ち回る相棒へダッシュして発動申請して距離取って巻き込まれないよう発動みたいな意味の分からん動きを要求される

あとたまに勝手に近づいてくるのでアイテム拾おうとして燃やしたり崖から吹き飛ばしたりもしばしば起こる、ここ空なんじゃが!?


▽良くないところ
・オプション
オプションが2020年代に出たとは思えないくらい少ない、デフォルト激遅カメラとエイミングのオプションが同一なので最速にするとちょっと狙いが辛い、多分手持ちジャイロ想定

・オプション(光量)
これもオプションの不満に絡むが空島のライティングが極端すぎる、テレビモードだと場所と時間帯によってかなりの時間白飛びしかけている画面を見せられるが、何故かゲーム内明るさ設定そのものがない、西の奴らに見えるのかこれは
手持ちモードだと本体設定で調整できる、テレビいじるよりはマシだな

・重すぎコログ
恒例マイクロチャレンジのコログ集めの新パターン、その辺に転がってる素材から乗り物作ってコログを遠くに届けろがあまりにも重い、その機材がどんな動きをするか分からない状況で1回失敗したらやり直しが滅茶苦茶めんどくさい感じの試行錯誤を迫られることが序盤に多発する、機材のチュートリアルはほこらかメイン進行なのでよくわかんねえ事が多い

- 無の瞬間



・ギミックのバランス
これは前作からだが、進行の必須ギミックが他より1段階気合入ってる割にノーヒントな事が多い、一人でやってると自分が気付かなかったら終わりで、1回諦めて攻略見ちゃったら次からもそうなりがちだろう

チュートリアルをできる限りシンプルにしようという意図は端々から感じられるのだが、ボタンのガイドが1枚出るだけでとにかく直感的にやってみよう!という感じの方針となる、そして直感的ではないシーンがちょいちょいある。
古代遺跡のパーツがごろごろ落ちてるシーンでなんでパーツじゃなくてなんでその辺の岩をギミックとして配置すんだよ!

あと純粋な物理とゲーム的な都合の物理が混ざってる時があってたまに混乱する

・ガイド
進行方向のガイドがわりと死んでる。世界が詰まっててどこ行っても何かあるので、目的地がはっきりしてるのに目的までのルートがパッと分からないことがある

洋ゲーだと迷わないようにビニールシートとかリボン巻いてたりとか世界観を壊さない程度に次こっちだよの違和感を作るのだが、本作は選択肢の全てに大体見返りがあるのでその辺が見えなくなりがち、というか答えが地味すぎる事がある

チュートリアル部分で雪山で遭難して詰んだと思ったやつが多発してたのは明らかに動線の見せ方に失敗している、というか戻れて良かっただろアレは

とはいえ、これはチュートリアルの空島を超えてしまえば特に危険な制限はない。何かこれ寄り道だったけど終わったわ!で走って戻る事になる

・とか言ってたら地下にギミックがビープ音だけ出してゲーム的に禁止されてるけど奥に自由に出入りできてなんとなくやれそうな雰囲気を出す遺跡が4つセットで出てきてキレてた、柵もう1個増やして締め出しとけ

・コンティニューが長い
ロードが全体的にちょっと長い、これはSwitchの限界かも

即死ゲーの本作と相性が最悪、ほこらチャレンジ中はリトライのたびに1メッセージ5秒くらいかけながらゆっくり怒られる、マジで何なんだよゾナウ族


▽良い所
・世界の雰囲気がちょっと良くなった。前作は割と世界の終わりだって感じで皆絶望的な空気だったのだが、今回の異変についてはまだ皆よく分かってないので、比較的みんな元気

魔物が再出現したとかまた赤い月出てるとかは前回と同レベルなのだが、まあみんな慣れたのかもしれない

・世界への秘密の分散させ方がオープンワールドっぽい、過去の戦争、剣のありか、剣の秘密、空島の秘密などなどがなんとなく見つけやすいけどバラバラな場所に配置されており、どこからでも進めるようになっている、ゲーム的な報酬に対して後から結構重い話がぶち込まれたりする

・空と地上と地下でちょっとずつルールが違うのでメリハリが出来ている、どうやってあそこまで登ろうとパズルの上空、スタンダードな探索とクエストの地上、クエストもなくただただ過酷な地下、上空で地下の宝の地図拾って溜まってきたからそろそろ消化するかみたいな誘導も存在する

まあ地下で拾える財宝はあまり実用的じゃないセルフコラボ装備とかなんですけど

・新ギミックに対応した新しいボスと旧ボスへの対応の変化は流石の調整といったところ
旧ボスへはブレスオブザワイルドでやっていた手段の代替案を考え、新ボスは2,3回死んでやり直しながら相手の攻撃の種類を覚えていく
基本的には分かりやすい弱点があって、それへの攻撃パターンが難易度別で何個かあるような調整が多い
大ボスに関しては相棒を使おうぜが前提になるのでシンプルでド派手な感じで考える事は減りがちだったり、一方でギミック殆どなく力のぶつかり合いとなるライネル辺りは前作から続投となる

- アーマーを拾ったライネル氏



・グラはまたswitchの限界に挑戦してる感じ、光量オプションがないのは何なんだよとかはあったが、シェーダーが何かを改善したらしく背景とライティングが特に改善された

switchのSD等身ゲーでハードルを下げた上でこの等身でかっこいい演出を作ろうと予想を何度か超えてきたのが凄い、ラスボス戦で三回くらい超えられた、なんでこの状況で快適にアクション操作できるんだよ





▽感想1(全体の難易度)
上がったアクション難易度への回答は基本的に防具強化となる、パラメータが倍々ゲームで上がっていき、それが3種となるので単純な数値だけでも防御力9から60まで跳ね上がる事となり、十分に鍛えた防具であればラスボスのラッシュを気楽に切り抜ける事もそう難しくはない

武器については中盤までずっと弱い、ATK1~15くらいの種類が多種多様で、3つ目の地域くらいに行くと本当はATK30~くらいほしいのだが、そんなもんは落ちない、対応するには適正レベルの敵の角とかを武器にスクラビルドするとATK~40が見えてくるのだが、敵素材はどれが防具強化に使うのか分からないので新しい敵の素材なんて使えねえよってなりがち
スクラビルド専用のボスドロップがあるので、中ボスが復活したら取りに行って切り札にしよう

終盤はロボ素材強化する武器が安定して落ちてる場所があるのと、ロボは1種類が強くなっていきそんなに素材がバラけないので、これを組み合わせて安定して30~50の武器が作れるようになった。あと竜素材がバカみたいに手に入る割に強い、これ使い捨てじゃないんですか!?


▽感想2(シド)
前作のメインヒロインの水の四天王ミファーの弟である今回の水の四天王シドの言動が性能を除いて今回何もかも最高、絵本の王子様かってくらいの高スペックっぷりを披露する、高身長で高経歴で裏の無い好青年かつ正しく迷って理解ある周りに支えられる完璧っぷりは隙が無さすぎてビビる

- シド王子


一方で四天王パワーについては1回だけの水バリアと攻撃時「バリアを飛ばす」ので地味、いやノーリスク素振り貫通攻撃は十分強いんだけど

- シド王子のファンのヒフミさん



▽感想3(キャラクターとシナリオ)
古代文明を深掘りして失踪したゼルダ姫を探す事を軸としながら、現在の各地の癖の強い異変を解決していき、各地で集めた手がかりから魔王を倒す手立てを考える流れはシンプルではあるが、相変わらずの世界の物量に支えられたシンプルさは説得力がある

世界全体が詰まっている事でゾナウ文明の凄さも魔王の脅威も説得力が増しており、
各地域の異変の内容もそこに応じた独自のトラブルになってて旅が楽しいし、
それに対してリンクもうやったのかよ凄いぞってNPCがしっかり褒めてくれる構造は割と自然なアゲで続ける気にさせてくるだろう

最後のクライマックスも何か急にボス戦が始まった前作と比べて盛り上がるクライマックスが3段階くらい増えてる、まあ前作のクライマックスはハイラル城攻略そのものだったと言えるかもしれない

ここの盛り上げ方も設定ベースの積み上げだったのだが、
ファンタジーであれやられたらヤバいなってプレイヤーがちゃんと分かる構造になってるのは割と珍しい気がする、コーガ様がゾナウ文明駆使して襲ってくるの何か生々しいんだよな


▽感想4(前後編について)
本作TotKはシナリオ、システム両面で前作BotWの続きだったわけだが、印象としてはBotWを前震、前災とした解答編であった

あまり心配してなかったがただのDLCじゃんには収まらない作り込みを叩き込んで来た形となった、2作分の広大な世界の手触りというか親近感を持たせたうえでの世界背景とキャラクターの動きは圧倒的な暴力であり、
Switchゼルダの最後を飾るのに相応しい傑作みたいな感じでお願いします
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