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もっとスープカレーを食べたかった
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FFT_TIC


一部の熱狂的な支持者を抱える、ファイナルファンタジーの純粋なシミュレーションRPGのリメイク版である。
普通に高いSLG難易度やキャラロストなど本当にFFで良いのかという問題作である、これが市民権持ってるのやや信じられなかった。

まず私の立ち位置としては、俺は元々FFT3回くらいやろうとしては途中で諦めてクリアしてないのでストーリーに関しては全く覚えてない、これやってる頃は自我無かったので。

リメイク版のエンハンスドモードと追加要素一切無しのクラシック版がある、55時間程度でEnhancedの通常難易度で終わった。

いつも通りの形式で書こうと思ったら途中で書いてたメモが溜まっていた為、今回はプレイログに近い形式に変更。


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▽エンハンスド目玉機能
エンハンスド版だけ特に全く説明されないけど倍速機能がある、神。FFTは倍速機能で完成しました。
R1押してる時だけ2倍って感じで、ストレスを十分に軽減しながらゲーム体験を邪魔しないギリギリの速度になってる。

あと連戦脱出機能の追加と、オートセーブが3回分、かつ自分のアクション完全終了前なら無限リロードできるようになっている、これは今回追加された明快な「ズル」となる。盗むとか密漁とかアイテム発見とかのリロードが可能になった。


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▽0章 - 舞台背景の部分
オープニングの舞台背景が割とカスみたいな歴史の始まりだった。イ、オウ、ロ、の3国があって、イがラムザの国。

オウの王が倒れたら何故かそれの血縁だったイの王が前からちょっと領土削り取ろうと思ってたんだよねと攻め込んだら病死して、ごたついてる間にロに攻められるし次の王も何か死んで最終的に無能な奴が着いちゃったから戦争に負けて騎士に金払えずにクソ治安悪いわという説明が書かれてて結構どうしようもない。これ本当にイの国舞台にするんすか?

この部分のテキストもイとオウが兄弟国なのも説明されない割に人物名何世がノータイムで大量に出てくるので、正直分からせる気が無いように見える。
というかイ国の軍神がめっちゃ頑張ったけど上がダメすぎて負けたよという長文なので、あんまり魅力が無い、もう既にオウ国に亡命したいもんな。


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▽1章 - アルガス君
アルガス君が祖父の汚名のせいで没落した家柄なんだけど、その話をした後即敵の捕虜に祖父がやった事と同じ事やらせようとしてめちゃくちゃ歪んでいる。

- エピソードの回収が早すぎる

 


その後のお馴染み怒涛のカス貴族ムーブがまあ全てを持っていくわけだが、この時ディリータへの言動がかなりバランスが良い。

同じ騎士見習いとはいえ平民のディリータに友人か同僚のように呼び捨てにされて不快感を示す言動は問題が起きるまで「一切」ないし、そこから自分の主を捕まえた敵首魁を取り逃がしたものの、そのまま参加した戦いでも手柄を立てるアルガスは調子が良かった。




しかし内心気に食わない事はある、骸旅団の捕虜、首魁、その妹、全てが貴族に唾を吐いていた、貴族の家畜である平民が。
そして、没落した貴族である自分よりも上位であるベオルブ家の3男の癖に、貴族の役割を理解していないラムザ・ベオルブと、その横にいる薄汚い平民。

その世間知らずのラムザ・ベオルブと平民に常識という毒を流し込む振る舞いは完璧だった。あれだけの激情家の癖に格上のラムザとそのお付きに対して完璧な自制を見せていたのがちょっと信じられない所がある。
(ラムザ兄には後も無いだろうし焦り過ぎてやらかしたが)

毒を流し込んだ、つまりここも有名な「"絶対"信じないけどな」のシーン、ここもアルガスは非常に冷静な振る舞いを見せている。
ここのアルガスの語りはマジで100点で、貴族が家内の平民を助けるために軍事作戦を変えるわけないよね?ラムザは貴族としての責任を全く理解してないんじゃないですか?は全く持って正しい、その事実陳列罪で殴られる事まで計算に入れたあの露悪の発露のシーンはちょっと美しすぎる。




何ならその後ラムザにお前がそこまで馬鹿な事するならこのルート使えば良いんじゃない?もマジで餞別のつもりなのか頭に血の登った両名に対して正しい助言であった。ねえこれやっぱり3人同じ陣営で獅子戦争戦ったら良くなかった?

元々貴族から馬鹿にされたせいでちょっと貴族の事嫌いなんじゃないかなとかもうっすら感じる。
今度は自分が加害者の側に立たねばならないという若さと危うさが目に付き、それを邪魔する物が今回は続いた、続きすぎた。
大人しく豆のスープでも食ってりゃ良かったんだよのくだりは本当に聞いてられない、彼は貴族の巨大さを正しく認識しており、踏みつぶされるためにわざわざ道に出てきた蟻に対して同情すらしている。
もちろん貴族としての義務を果たしてないのが見えてきた以降、ラムザの事を心底軽蔑している。




貴族から逃げ続けたラムザ・ベオルブ、貴族を憎み始めるディリータ、貴族として成り上がろうとするアルガス・サダルファスの3人の物語が描かれたのがFFT第1章であった、完。


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▽2章
1章でアルガス君にボコられて人生嫌になっちゃって傭兵してるラムザ・ベオルブは見事に転落して素行の悪い傭兵団で可愛がられていた、割とそのままの意味で。

しかし1章最後に思いっきり八つ当たりしてきた親友ディリータの姿を見かけたラムザ・ベオルブは再起動し、新たな戦乱の気配と陰謀の中で姫様を連れて逃げ出そうとする。

普通はこのまま姫様がメインヒロインになる所だが、これはFFなのでその後速攻クリスタルが出てきて伝承編が始まる。
しかし同時進行で戦乱の陰謀が進んでおり、それは人間の尺度のままなのがちょっと面白い所、ファンタジー始まったから人の話は巻きでお願いしますみたいなこと言うFFもありますからねクライブさん。


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▽ガフガリオン
2章のラムザ・ベオルブの影こと大人気キャラガフ・ガフガリオンさん。




単純にクソ強い不良騎士の人ではあるのだが、汚れ仕事は世の中に絶対に必要という事を理解してるタイプの人なので快楽犯罪者ではない、仕事としてヤクザ者を選んだ人として描かれている。2章現在は何でもありの傭兵団の頭目。

特に狙ってラムザに近づいて上司になった訳ではない気がするのだが、ベオルブ家の人間なのは知っているし、バカで我が弱くて強いラムザは使いやすいので結構気に入っている模様。ディリータが出てきた瞬間裏切られるが。

2章は殆どガフガリオンの話なので都合3回くらい戦う、さらに毎回良い感じの剣持ってきてくれる上に、ナイトとかいう素手で装備破壊してくるカスと違って囲んで盗むと良い悲鳴を上げてくれて助かる。

ガフガリオンは社会と政治に対してもスタンスを持っている。
貴族、そして武門のベオルブ家の役割に対する造詣が深く、アルガス同様にラムザの無責任な行動については批難する。
しかし、一般的な貴族と名門貴族という立場から話していたアルガスと違い、ガフガリオンは社会とベオルブ家の立場からラムザを「教導」する。

- ラムザ大好き




貴族社会においてのベオルブ家の役割と利益、現ベオルブ家当主の言動と立場を考え、ラムザ・ベオルブの軟着陸の場を見つけ、自分が傭兵の身からベオルブ家の暗部、そして社会へどう関わるべきかのビジョンを、ガフガリオンは明確に持っていた。

結局のところガフガリオンは異常な戦闘力を持ったラムザ・ベオルブに敗れるのだが、老兵の自分が正義の我欲を押し通そうと力を示した若者二人に敗れるのを面白がりながら倒れた。
単純に言えば、力ある個人の挑戦を認める所があったのかもしれない。


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▽神殿騎士
3章のメイン敵勢力だが、ここに来て急にテンプレ盲目騎士カス構文を連打してきて厳しい戦いになる。
複数人揃いも揃ってラムザの事はどうでもよく、自分のポジショントークしかしないのでこいつらが喋ってる間何も面白くない、今すぐアルガス君を返してほしい。

しかしながら、3章ラストは良かった。自分の欺瞞を知っているウィーグラフが逆ギレしてたら強者側に立ってしまって、言う事が90度ずつ変わっていくのはちょっと綺麗すぎ、かつ、本人もそれに自覚的で俺は弱いからOK!と言い放つ様は芸術的ですらあった。


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▽ラムザ・ベオルブ(2章~)
- 希望に満ちていた頃のラムザ・ベオルブ



・これアルガス君に割とマジで言い負かされたけどどうすんだろと思ってたら2章の2戦目から急に覚悟が決まっている、めちゃくちゃ兄貴嫌いじゃん。

・自分で道を選んだFF主人公久々に見た気がする、大体いつもゴールまで悪意で舗装されてるからな。

・ラムザ・ベオルブの最も恐ろしい点はその純粋な戦闘力である。
脆弱なメンタルとは裏腹に異常なまでに戦闘能力が高いらしく、学生時代から民兵 出身とはいえ大戦時の有力騎士団のリーダーを叩き潰し、その数年後には民兵ではなく本当の騎士団を素行が悪くて追い出された実力者を1対1の言い訳のできない状況で叩き潰した、攻撃力が高すぎる。
1章の事件が起きず、どっかで順調に童貞を捨てていれば普通に天騎士になっていた気がする。

・3章でラムザが「力」の存在とそれを得る理由は非常に秀逸。
人が縋るべきもの、人が行う悪事の言い訳にされるもの全てを叩き潰すための道が綺麗に舗装されていく。
そして力を振るう理由を得た彼は、改めて亡き父親、天騎士バルバネスと向き合い始める。





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▽4章(獅子戦争)
3章で始まった獅子戦争の終盤である。
なんでこれでロ国攻めてこねえの?完全にイヴァリース滅ぼしチャンスだけど。

と思ったらオリナス王子がロ側に亡命していたらしいので、もうちょい長引いてたら参戦してたのかもしれない。
全く描写されてないけどイ国の実質負けだったらしい前身の50年戦争は他の国への傷跡も深かったのかもしれない、いや50年やってたらそりゃ深いな。



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▽ラムザ・ベオルブ(ゾディアックブレイブ)
1章におけるラムザ・ベオルブは知識の欠如による愚者であったが、2章ではそれに対する反発を示し、3章では敵と力を見つけ、4章では力を正しく振るう為に直進する。

- 希望に満ちていた頃のラムザ・ベオルブ



ラムザの友人ディリータは貴族社会というシステムに反抗するために貴族社会という流れに潜り込んだのだが、それに対するラムザ本人は流れから弾かれたと思えば、その流れに対してちょっかいをかけるさらなる邪悪を見つけ、それを始末する為にまっすぐに進み続けた。

そして本流を生きている相手に対してそんな事してる場合かと大声で叫び続け、何故か自力で邪悪と戦って勝ち続けるし何なら普通に中隊規模以下(~50人)で城攻めを成功させる滅茶苦茶な奴であった、お前そもそもなんでそんな強いの?

劇中で神殿騎士の連中は武家一つを滅ぼす力を持っているはずなのに、何故このような手を?といった言葉を本人が吐いているのだが、じゃあその武家に殴り込んだり神殿の総本山に殴り込んだり獅子戦争終盤の要所を単独勢力で落としたお前は一体何なんだよ。

なんなら陰謀レース中にラスボスから交渉で裏切られて殴り掛かって普通に勝って逃げられて卑怯者め!と叫ぶ姿はどう見ても主人公ではない、何で勝ってんだよお前は。

割とこの辺のラムザは常軌を逸しており、これがFFTの歴史書書いた作家が盛っているのでなければ悪魔を殺すごとにラムザがおかしくなっていったようにも見えた。こちらもゾディアックブレイブの加護というか、影響を受けているのでは?
戦争の英雄クラス相手に僕に勝てると思っているのかとか言い出すの完全におかしいじゃん。

悪魔殺しを起点に考えるのであれば、2章ラストから急にファンタジーに舵を切ったのと合わせてタイミングは一致しているので、まあ良い意味で化けたか悪い意味で狂ったか、という風に見える主人公であった。

- ルカヴィが突っ込むレベル



ラスダン5Fで敵がラムザの地雷踏んだ時は爆笑してしまったし、その後のレスバもラスボス込み全勝して凄かった、誰も止められなかった。
今回大量に追加されたらしいメリアドールの戦闘会話で二人で相手をボコボコに精神攻撃していく姿は凄まじいの一言。


- フルボイスレスバ全勝シーン
  


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▽戦闘バランス(敵の編成とイベントバトル)
フリーバトルはレベルシンクありでイベント戦はレベルシンクないのだが、イベント戦の敵の構成が本気すぎる。

元々装備の値が大きいらしく、レベル差が10くらいあっても装備が同じであれば単純にはあまり楽にはならない、そして序盤から敵が普通に上位職で出てきたり、ナイトがゴリゴリに遠距離攻撃手段盛ってたりする。

序盤のフリーバトルはあまり攻めてこないので落ち着いて対処できるが、イベント戦の相手は大体初手からの殺しのラインを持っている為、レベルを上げてもあんまり楽ができない、黒魔法のキャストも早くなったらしいのでこちらも初手で殺しに行く必要があるだろう。

つまり思ったよりスピーディーな展開のSRPGだった、これはスパロボより将棋に近く、相手よりも早く速攻を決めるか、捌きを成功させるかしないと早々に瓦解するだろう。

単純な解法としては全員白羽取りとリフレクトリング付けて二刀流モンクでチャクラ練りながら叩き潰せば全て行けると思う。

3章辺りからイベントバトルの調整が明らかにおかしくなってきた、普通にやってたら確実に届かないスピードで先制攻撃して致命傷を狙ってくるステージが3個くらいある。しかも防御面の対策が一切無かったりする。

対策としては普通じゃない方法で相手より早く動いてぶちのめすなどとなる。一方的なハメを求められるシーンが多い。


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▽戦闘バランス(レベル)
パラメータがかなりしっかりしている、職業と装備をちゃんと合わせないとロクなダメージが出ない事もある。
ちゃんとナイトで剣持てという話で、ジョブレベル上げでふざけた事をやりにくい構成。

レベル上げが昔ながらのキャラごとの行動に経験値が付与される構成の為、ジョブによってレベル上げの難易度が異なる。
単純に言えば主人公とモブは「ためる」で毎ターン経験値稼げるが、ユニークキャラは「ためる」を覚えないので代案を検討する必要がある。
(バーサクカエルとか色々頭おかしい手段があるらしい)

あと今回はフリーバトル回避できる関係でモブを派遣するクエストでジョブ経験値だけ稼げて、使いたくない職業の補填ができる、ベースレベルは上がらないのでパラメータ補正なども気にしなくて良いし、鍛えるだけなら1章からずっといる汎用キャラの方がペースがずっと早い。

なお、今回のプレイのレベル上げの雰囲気としては1章の最後でラムザとモブ4名でLv20程度、侍忍者解禁辺りまで上げて、2章はアグリアスさんもムスタディオもレベル上げせずに仕事できるので割とそのまま、3章で密漁調教がらみでちょっと多めにフリーバトルしたくらいで4章で雷神とクラウド加入時点、メリアドール加入時点でそれぞれ侍忍者の白羽取り二刀流を取るくらいまでレベル上げしてる。
そのままディープダンジョン行ってクリア時点でちょうどラムザがLv97だった。

まあクラウドさん使うの諦めて汎用キャラをオルランドゥ、ベイオウーフ、メリアドールと差し替えていけば、2章以降レベル上げ要らないバランスになってるかもしれない。Lv60-70レベル帯加入のメリアドールは普通に400叩き出すので強い。
同レベル帯加入のクラウドさんも上位リミットで500くらい出すけど、時魔導士のショートキャストないと色々無理があった、遠め。

- 終盤のクラウドさんの上位LIMIT




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▽戦闘バランス(剣技など)
その辺の結構真面目にやらされる経験値事情から、現実的に選ばれる代表的な攻略方は剣技と算術に見えた。

剣技は普通にバランスブレイカーである、2章の大人気アグリアスさんが持っている聖剣技が代表的だが、なんと消費と詠唱が存在しない、馬鹿なのか?

3歩歩いて3マス先に十字1マス範囲攻撃を毎ターン叩き込むのが聖剣技である、威力は通常攻撃の1倍~2倍程度、流石に二刀流よりは威力が落ちるが、確率で状態異常までぶち込み、ほぼ必中。なんなら5マス1列貫通混乱までばら撒く。

で、FFT世界は何故かナイトが10種類近くいるので、イベント戦では敵味方こんな奴らだらけである、悪名高いウィーグラフ戦は接近戦で始まって最高速でこれをぶち込んでくるのでどうしようもない。

味方方面で悪名高い雷神シドはこの剣技をほぼ全種使える、範囲攻撃とドレインを両立する上に、初期装備が常時ヘイストのエクスカリバーというぶっちぎりのカスである、威力も他のキャラの2倍ある。

なお、雷神を含む剛剣技持ちは遠距離からほぼ100%相手の剣叩き割れるので剣技持ちを無効化できる。全部剣技で解決しよう。

一方魔法はMP消費ヤバすぎて適正魔法の消費は1マップ3回あるかどうかだわ、キャスト長くて外すわ、威力は剣技を超えるの難しいわで剣技持ち出て以降は割と散々である、ホーリーはちょっと違うみたいだが。

それを無視するのが算術君。算術は自分が覚えてる魔法をレベル5デスのような条件を元にMP消費0、キャスト0、射程範囲無限で条件一致する相手敵味方区別なく全てに対してファイガをぶち込むというルールらしい、MPは使っていいだろこれは、今書いてて動揺しちゃったよ。

あとモンスターのチョコメテオも無詠唱狙撃してきて死ぬ、マジでフリーバトルはチョコボが一番辛い。

などなど、3すくみとかそういうレベルじゃないぶっ壊れた要素がしばしば出てくる為、真面目にSLGやろうとすると辛いタイミングもあるだろう。

算術に関しては裏ダンジョンことディープダンジョン解禁時に実用範囲になったため、一人出して使ってたら最初の1行動で敵の8割トードで無効化とかになって酷かった、これは最終層でも有効だった。
余り考えずに使ってた状態ですらこれで、味方への巻き添えを避けるために石化かトードの耐性付ければ完全にやり得になる、やっぱ射程無限は良くないな。


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▽良くない所
・テンポが悪い
本作は基本的にフリーバトルで稼がないと実用ジョブとそれ以外のアビリティの構成が作れず、イベントバトルに太刀打ちできないゲームである。
倍速システムが追加されたとはいえ、個人の行動にEXPが追加されて素手で殴るとか石投げるとかの空打ちでEXP稼ぐ体験は余りにも馬鹿らしいしテンポが悪い。
キャラが増えたけどまたレベル上げするの面倒すぎるなとなるシーンもあった。

・曲名が怪しい
なんかどっかのタイミングでBGMの曲名がめちゃくちゃふざけた名付けになってる気がする。(アジョラさん大回転など)
本リメイク版のサウンドモードでは基本的に英語版に統一されており、ラムザさんが理解を得られない敵を踏みつぶす時の悲壮感を害さないようになっている。





・ノイズが多い
なにせ3回詰んでるので今回は普通に攻略見ながら丁寧にやっていたのだが、ゲーム内に要素が多すぎる気がする。
PT離脱のパラメータが二つあったり、モンスターの捕獲密漁のレア関係があったり、ノーヒントの戦闘中の埋蔵アイテム、レベルダウンを含めたマスクパラメータ厳選、強スキルを知っているかどうかで大きく変わる戦闘バランス。

上記は基本的に気にしなくても良いのだが、少し調べたり、ネットで聞いたことある噂話として取り返しのつかない要素がめちゃくちゃ多いゲームといった印象になる所がある。

さらに詰みポイントが多く、攻略を見ないと危険なゲームでもあるのでその手の情報に触れやすい一面もある、ややこしいゲームだ。
今回のエンハンスド版は詰みポイントは一応消滅しているはずだが、まあ取り返しのつかない要素はキャラロスト込み色々あるな。


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▽全体感想
敵が全員良い。




敵が一人残らず人間であり、欲と論理に沿って動いている。
筋が通っている敵役は悪者ながら嫌いになれない所があるものだが、本作は余りにもその手の人間が多すぎた。
貴族、王族、神官、平民の立場から皆自分の生活、または国の未来を自分が勝ち組になりつつ良い結果を勝ち取ろうと現実的に考えており、その為なら手を汚して当然という事を皆認識している、それをやらないのはラムザだけだ。




アルガス君、師匠、始まった獅子戦争の両陣営と、筆頭貴族、それを静観する教会、神殿騎士達、地豪貴族、平民達、みな自分の正義の為に戦い、手を汚す覚悟を持っていた。
完全に無能として描かれてたのはゴルターナ公くらいだった気がする、後は距離は違えど全員未来のビジョンを持っていた。

それを元々の天賦の武力、そしてゾディアックブレイブに導かれ異常な強さを手にしていったラムザ・ベオルブが、最初は逃げ、次に正しさで言い返し、現実的な態度なんてダサいとばかりに、正しさの為に努力するべきだとその強さで持って現実をぶち壊していく。

そして最終的に彼は獅子戦争を利用していた真の敵を打倒し、妹を助け出し、全てを投げ出してどこかへと旅立っ、ラムザさん!?全部ぶち壊したのあなたなんですけど!?

この辺2章の獅子戦争開幕までは歴史のうねりを感じられて良かったのだが、3章中盤からはラムザさんが覚醒してしまってずっとボス戦してたので本流の印象が薄くなってしまっていた、サガフロ2のギュスターブ編が途中から消滅したような感じ。

ラムザさんが単独で城落とす異常者として描写されたせいで、獅子戦争の前線を担う聖将軍バルザックと雷神シドなどの英雄の姿が見えにくくなっている所がある。

みんな真の悪に踊らされてる馬鹿ってラベルを貼られちゃうんですよね、人間と獅子戦争側もちゃんと各人の野望は描写されるのだが、最後に利用される雑魚でーす!ってシーンが入るのでちょっと、人を馬鹿にしてるというか。

アルガス君とガフガリオン師父はその辺完全に人間として我を通して死んだので美しかったですね、PSP版の追加シーンの事は聞きたくない。

一方、本当に獅子戦争メインにして人間の力では逆らえない歴史のうねりとそれにすり潰される現実をやり続けるとどう考えてもクドすぎる、実際後半の痛みを耐えて現実的な選択をする敵の言葉はまたこれかよになった、ので、クリスタルの力で正邪の白黒つけましょう!の本作のバランスの方が安全であったのは正解かと思える。

- ゾディアックブレイブ




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▽付録:装備パクりコレクションとラムザさんの最終形態
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